以前イーガンの『ディアスポラ』に出てきたドーナツ上の測地線の話を検証するため自分で計算したが、変分原理でもっと簡単に出来ると考えて計算したメモ。
多様体上の最短経路を変分原理で求める。 から多様体への写像M(x)があり、多様体上での速度がでの速度の二次形式としてと書けるとする。実際には。たとえば球面だと。トーラスだと
時刻0に出発点を出て時刻Tに目標につく場合の経路の長さは
経路を微小量変化させた時にLの増分がの一次の範囲で変化しないのが最短経路。Vのある時刻における増分は
と置き、またなので
これを時間積分し
第一項をの式からの式に変えるために部分積分すると
...(1)
(1)の第一項は両端での座標を固定していれば消える。第二項の被積分関数のの係数は
の係数を整理し、
これがすべての時間とνで0となるのが距離極小つまり測地線の条件。
これにを代入
...(2)
ここで
は同じ経路で加速・減速する自由度に対応しているので、速度一定の解の時は0。すると(2)は
。 ...(3)
これが最終的な方程式。おお、シンプルだ。実際このときとなる。
相対論に出てくる式とも似てるな http://en.wikipedia.org/wiki/Geodesic
平らな空間でAが単位行列だとBは全部0、このとき速度は変化なし、つまり直線となる。ふむ。
球面だと,,、それ以外全部0で、方程式は
うほ、どなたかうち経由でアマゾンで1万円の解析力学の本買われた方が。ISBN:0198508026