奥多摩再訪

使用機材:https://ita.hatenadiary.jp/entry/20180816/p2
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7月の奥多摩登山の時に見つけた赤松の倒木数本。その時はまだ葉が緑の新鮮なものでした。
もしかしたら東京都で55年ぶりとなるホンドヒメシラオビカミキリが材採集できるかも、と期待するも、その日は思いのほかハードだった登山でヘロヘロになりチェックできず。

まあ富士山での経験からすると8月中にはまだ蛹で9月に出てくるはずなんで、8月の一段落した時期に行こうと、のんびり構えていました。
ところが毎週末の台風襲来で延期が続き、いよいよ8月も終わりに。この週末も台風が接近してましたが前日になって奥多摩の予報が好転。さっそく出かけました。

バス停

やっほー晴れてます。8時半くらいの便でしたが乗客は自分1人のみ。

赤松材

さっそく登山口から標高差100mほどのところで材をチェック。
しかし思いのほか細い材で、富士山で以前当てたような年季の入った枝は見つからず。主に枝の又の部分の樹皮下をチェック。
直径は2-3cm。剪定鋏を入れるとペロっと剥ける程度の、新しすぎず古すぎずの材がねらい目。また根本のほうに菌が巻いていれば最高なんですが、そのような物件は数年前の富士山以来、出会っていない。
すこし古めの枝の樹皮を剥くと、以前見たゴマダラモモブトの蛹室っぽい、繊維の塊を数個発見。出た後ですが、一年遅れの幼虫もいるかもと持ち帰り。ナカバヤシモモブトだといいな。他の部分からは2cmほどの大きめの幼虫も。樹皮下にもどして処置。たぶんマツノマダラかな。

沢沿い

昼前には下山。もう一つの狙いである東京都初のタマムシを狙います。
西日本ではヒトツバについて、秋に新成虫が出てくるやつ。しかしヒトツバは関東では生えていない。
代わりに福島ではノキシノブをホストとしているらしい。そういうシダ系のがよく生えてそうな、沢沿いの岩肌を見て歩きます。
しかしその手の植物は見つからず。古めの木の樹皮に小さいノキシノブが生えてはいますが、以前小豆島でみたヒトツバの大群落を思い出して、その程度じゃダメだろうなーと。

カンスゲ

一方でカンスゲには怪しい食跡が。以前福島で見たヤスマツケシタマムシのものに似ている。ような。気がする。
潜葉虫で秋に出てくるので、それっぽい幼虫の食跡を探したけど見つからず。別の虫かもしれないけど、ちょっと気になる。
もちろん見つければ東京都初だし、そもそも関東地方初かもしれない。
ちなみに幼虫のいる葉はこんな感じだそうで:https://www.researchgate.net/publication/357173815_Biological_notes_on_the_monocot_leaf-miner_Aphanisticus_yasumatsui_Kurosawa_Coleoptera_Buprestidae

念のためビーティングしてみたけど見つからず。サワガニとか落ちて笑ってしまった。ビーティングネットは濡れそぼって汚れてしまった。

ビール

谷筋の道はしばらく行くと谷を離れてしまったので引き返し。昼過ぎには駅前に戻り、クラフトビールの店で鴨のシーザーサラダとビールを三杯ほど飲み比べ。