マヤサンコブヤハズカミキリ基亜種@岐阜

マヤサンといえば某池周辺が有名で、他の種類のコブ含めてもあれだけポロポロ落ちる場所はないわけですが、あそこで落ちるのはチュウブマヤサン、マヤサンコブヤハズの中部地方亜種です。基亜種との違いは明確に線引きできるものでもないらしいですけど、まあそっちも見てみたいわけですね。タイプ山地である兵庫の摩耶山ではもう絶望的らしいですが、他にもいろいろ産地はあるようです。
今回はコブ図鑑で「少なくない」と書かれていた岐阜のとある山へ行ってみました。居酒屋みたいな名前の山といえばまあどこか分かるでしょうか。

使用機材:https://ita.hatenadiary.jp/entry/20180816/p2
クリックで拡大。★は初見。
比較用:チュウブマヤサン採集記 https://ita.hatenadiary.jp/entry/20141004/p1

大垣駅

昔なつかし青春18で大垣行き夜行には何度か乗りましたが、降りたのは初めて。名古屋で車借りて市内を走るのはちょっと恐かったのでここまで電車で。ここでレンタカー借りて一時間ほど運転し目的地へ。

登山道

乾燥してて下草まったくない。足早に通過。

倒木

稜線に出ると、こんな物件がちらほら。夏に来ればコブが裏側にひっついてるでしょう。

シキミ

尾根筋でようやく下層植生が出てきました。おそらくミヤマシキミ。葉っぱをちぎると、いわゆる「マッコウくさい」臭いがします。毒もあるようで鹿が食べない。これとアセビが関西の低山で優占する植物のようです。
よく見ると、低い位置にようやく叩けそうな枯葉がひっかかっているのが見えました。叩き網を配置して叩いてみると、、、


マヤサンコブヤハズカミキリ基亜種☆

キター!小さめの個体です。これで一安心。
上翅中央の出っ張りと黒い部分がチュウブより目立たないのが違いらしい

山頂

追加がないまま山頂へ。秋の登山は気持ちいいです。
例によってすれ違う人に色々聞かれる訳ですが、枯葉を叩くと珍しいカミキリが落ちるんですよと説明すると、、、「食べれますか?」と聞かれた。ははは、そのパターンは初めてだ。

シキミ

尾根筋を外れて緩斜面を徘徊。どこもかしこもシキミです。溜まった枯葉をひたすら叩く。100回くらい叩いたかな?分からない。
シダも生えててそれなりに湿度が保たれている雰囲気。

マヤサンコブヤハズカミキリ

追加。斜面で2個体ほど追加できました。「少なくない」けども「多くもない」。

マヤサンコブヤハズカミキリ 深度合成

背中の黒い顆粒がよいですね。黒メノウの象嵌

後日談

2024年1月、ここより少し南の鈴鹿山地中部のセダカが新亜種として記載されました。
いやしかしあのへんのセダカも難しそうだな。