南九州のムラサキアオ

使用機材:https://ita.hatenadiary.jp/entry/20180816/p2
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6月中旬。平地ではアオカミキリの季節です。職場から歩いて数分の場所で毎年大発生しています。ところで九州のアオカミキリは、生態は同じだけど別種ムラサキアオカミキリとされていて、特に南部ではその名の通り深い紫色の個体がいます。見つけ方はアオと同じ。平地でカエデが植栽されている場所で幹に縦に裂けたような羽脱の跡を探し、昼にカエデの梢を飛んでいるのを捕獲するというもの。ちなみに産卵はポッキーくらいの太さの生枝にするので雨上がりで濡れていても関係ないです。また幹を探しても出てきた奴しかいません。
6月中、九州マイル約半分キャンペーンを使って今年二度目の九州です。他のターゲットとしては、最南端の佐多岬周辺(先端は特別保護地区)にいるサタサビとか、カノミドリトラ、保護地区を外れてタブ材取りでオノエダさん、ノルティア、ズーデス、ルフェ、松でキリシマゴマフ、ツバキでオオスミミドリあたり。
鹿児島空港に着くと快晴!まめわらびーさんに伺ったエリアに向かいます。割と標高がありますがイロハカエデがたくさん植栽されています。ざっと見て回ると羽脱の痕跡がぼちぼち。しかし幼虫の活動を示すフラスは見当たりません。しばらくすると小雨に。まあもともとそういう予報でしたが。昼ごろに切り上げて移動。途中で道の脇に2mほどの若いカエデ10本ほどを発見。こちらはフラスが出ています。掬ってみましたがアオは落ちず。昼過ぎから予報では雨が降らない佐多岬を目指します。
途中、どんどん天気が良くなり最終的には晴れに。もっと早く来ればよかった。岬に近づくと道路わきに照葉樹林が広がり、いかにも南国の雰囲気。たまに自生のソテツなんかも。倒木などをチェックしつつ。枯れ葉つきタブ倒木を叩くと色々落ちて夢中で撮影しましたが、見てみたらイツメンばかりでした。

アトモンマルケシカミキリ

アトジロサビカミキリ

ガリシロオビサビカミキリ

ニセビロウドカミキリ

コゲチャサビカミキリ

これだけちょっと南国かな。三浦半島にもいるけど。


移動

次に保護地区手前のマルバニッケイ群生地で枯れ枝を探し、一本確保。また移動し最南端についたのは午後四時ごろ。散策路を見て回ります。タブ、ニッケイ主体の植生で、あちこちに伐採枝が落ちています。

ケナガカミキリ★

おおー!かっこいいのがおった!最初は夢中で撮影するも、歩いているとそこらじゅうの倒木で多数見られました。


枯れ枝

アタックチャンス。問題「これはマルバニッケイの枯れ枝ですが、」
ポーン。「はい、青のitaさん早かった」
「トゲヒゲトビイロ!」

トゲヒゲトビイロカミキリ

お見事

マルバニッケイ

マルバニッケイといえばカノミドリトラのホスト。探していると、いた!

カノミドリトラカミキリ★

産卵中です。なかなかいい色。フタオビミドリに似ていますが、丸々としてる感じです。

ヨコヤマヒメカミキリ

タブ倒木夜回りにて。成果はイマイチ。

シロスジコガネ

コンビニにて

チャボヒゲナガカミキリ

コンビニにて。

カノミドリトラカミキリ

車中泊で車内を暖かくしてたら材から出てきてしまった。色が薄いですね。


夜回り

このあたりは灯火でヨツボシカミキリがいたりするそうなんでしばらく廻りますが、ローソンにさえ虫が少ない。自販機やコインランドリー10か所くらい探して虫がいなくて、うーん、なんなんだと思った後に「あ!月齢!」と気が付きました。ほぼ満月。

二日目

二日目は朝から小規模だけどフラス出ているカエデの方へ。天気は晴れ。しばらく見回ってから、ダメモトで枝をガサガサしてみると、紫のが飛び立った!とっさのことで網を振れず、追跡するも斜面の向こうに消えてしまった。大ショック!まあ戻ってくるだろうと、帰るまで一日粘りましたが、だめでした。悔しすぎる。来年、再来年にはもっと個体数が増えそうなポイントだったんで、まあ気長に狙いますかね。