九州遠征

使用機材:https://ita.hatenadiary.jp/entry/20180816/p2
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去年のこの時期、熊本&宮崎に遠征しセダカ2亜種とピドニア各種、キバネニセリンゴなどを撮影したのでした。しかし季節の進みが若干早かったので例年だとピドニアにはドンピシャのタイミングのはずが花が散りかけ、併せて勉強不足のため名物のピドニアに関して確保はしたもののロクな写真が撮れてなかったので、再チャレンジとなりました。ちょうどJALのマイルが6月末まで九州がお得に行けるので活用。数年前まではHPからマイル航空券を取ろうと思ってもクッソ分かりにくく使っていなかったので結構貯っていたのでした。

ハラアカコブカミキリ

空港から現地へ向かう途中に土場とホダ木を発見。これが3匹ほど我が物顔で歩いてました。

現地着

思惑通りサワフタギが満開です。まずは生態写真を狙ってルッキング。花にいるカミキリは探しにくいけど、陽射しが強いのでサワフタギの葉裏で休んでいるカミキリが結構見付かる。

NEED ID ホソハナカミキリ

ヘリウスハナカミキリ


偶然

ゾウムシ関連の集まりがあるとのことで、数人の甲虫屋さんが来ておられました。
そのなかの地元の方と大分の昆虫相についてお話。そういえば九州で大分だけブーメの記録がないですよね、と言ったら「去年見つかりました。私が見つけました」とのこと。びっくりです。参考にした「大分県のカミキリ」のコラムにお名前が何度も出る方でした。去年はこの場所で例のオオムラサキを見つけるために梨を植えられた方と遭遇しています。不思議な場所です。

コジマヒゲナガコバネカミキリ

面倒なので掬いも。ピドニアは二日目にまとめます。

コボトケヒゲナガコバネカミキリ


黄昏

快晴だったため放射冷却で夕方からすごく冷えました。黄昏のハルニレもサペル0。近くの温泉宿にて宿泊。

フクチセダカコブヤハズカミキリ

夜の部。太くキノコの生えたブナ倒木にて。


ブドウスズメ

紫外線のLEDライトを買ってみました。テスト運用開始。気温が高ければハンノオオルリとかジュウモンジとかも狙えたはずなんですが。

NEED ID コガネ

NEED ID 蛾

ゴホンダイコクコガネ

Day2

九州赴任中のまめわらびーさんと合流。再びピドニア探し。この場所はもともとまめわらびーさんに教わったのでした。こちらの記事もどうぞ
ameblo.jp

キバネニセリンゴカミキリ

ハルニレから


ヒメクロトラカミキリ

異様に太く見えたのでヅマルかと思いましたが、違いました。


ジャコウホソハナカミキリ


オオヒメハナカミキリ

S紋消失型

セスジヒメハナカミキリ

トサヒメハナカミキリ


ニセヨコモンヒメハナカミキリ

Lm紋が大きく見えてキュウシュウイヨのメスに見えますが、後部の黒い部分が中央で分離してない、また前胸の頂部が尖っていることからニセヨコモン。


これも前胸の頂部が尖っています

ヒミコヒメハナカミキリ

キベリクロの置換種。同じくキベリクロ置換種のイシヅチの九州亜種も記録がありますが、区別が難しい。記載論文はヒミコ・イシヅチ・イシヅチ九州亜種をまとめて記載していますが斑紋に関する記述は一切なし。keyは全て体型とゲニです。とりあえずこの場所ではイシヅチ九州亜種は非常に少ないらしいのでヒミコとしました。B, H紋がすべて繋がっていることで判断。オスはLp, Lm, Lbが繋がったり分離したり個体差あり。英彦山なんかではアマノイシヅチが多いようです。またシコクヒメハナはこのポイントでは記録なし。ソボセダカのエリアに行くか、四国で探すかです。


サイゴクヒメハナカミキリ

ヤノ、フトエリマキ系統です。H紋がない。記載論文によるとB紋もなし。メスはLp,Lm,Lbが繋がる特徴があります。オスは分離し、Lmが小さい傾向。



キュウシュウ?

これだけちょっと怪しくて、以下の標本の同定が正しいのなら完全に同じなのでキュウシュウヒメハナとなるんですが、それも分からない。S紋が基部で細くなる特徴が出ていない。とりあえずサイゴクの個体変異としておきます。ここでの記録は7月となっているので、時期が違うのかも。
http://db.ffpri.affrc.go.jp/longicorn_jp/Lepturinae/browserecord.php?-action=browse&-recid=438

Day3

何箇所か行く場所に迷いましたが、関鯖関鯵で有名な関崎へ。豊後水道に突き出した場所で、かつて砲台があったため立入が制限され植生が保存されています。また黒潮に流されてきたキリシマヒメサビなんかの記録もあります。ちょうどいいマテバシイ枯木があり掬いましたがヌル。

オオオサムシ


ちなみに他の候補は県で唯一モウセンハナの記録がある山。しかし過度な材採集の痕跡を見て嫌な気分になることが目に見えていたのでパス。

最後は余った時間で空港周辺の海岸林を回りましたが、どこもマツクイムシ防除で農薬をまいていてダメでした。あれ、相当いろいろ抹殺しちゃうらしいですから。