"前野[いろもの物理学者]昌弘"さんがイーガンの Schild's Ladderを購入された模様。専門の方なので解説に期待。
自分は大学じゃ相対論とか全く使わなかったもので。



メインとなるアイディアはなんとなく『順列都市』に近い気がします。乱暴な例えだと、黒地に白いドットが動いているセルオートマトン(というかライフゲイム)があって、これが我々の宇宙。真空は真っ黒。グライダーとか信号機とかいったパターンがいろんな素粒子に対応。で、じつはセルの状態は白と黒だけじゃなくて赤とか青とか緑とかもありました、ってことになって、実験で少しだけこの色を作ったらどわーっと広がっていって黒い真空を侵食していった、という感じです。赤地に白いドットだとセルオートマトンの規則は全く違っていて、素粒子とかも全く違うものになってしまう。これだけならまだいいけど、作品中では新しい真空は「いろんな色の量子的重ね合わせ」になってて、もう訳がわからなく面白いです。

"Superselection rule" という聞いたこと無い言葉があったので検索して解説発見。quant-ph/9906108。まったり読む予定。