ふー、原書も読破して映画も見て、すっきりした。他の本に取り掛かれる、って感じ。でも来年も映画の直前に二つの塔を再読して俺指輪を強化する予定。



面白い表現@霧降り山脈付近
jaw-cracker/チンプンカン語:
ギムリがクズドゥル語で Baraz, Zirak, Shathurなど山の名前をずらずらと並べたのにたいしてサムの言葉。読者を代弁。ドワーフ達はクズドゥル語を他種族に対して教えたがらなかったので詳しい文法などは追補編に載ってない。うまい説明で手間を省いてます、教授。
「頭が参ったら体を使え」:
体育会系ボロミア先輩のお言葉。押忍。いかにもな感じ。出木杉君ファラミアとどういう会話してたのか興味有るところ。ファラミアが「やーい、お前のおやじなんかただの王様の代りじゃんかよ」と大勢にいじめられて泣いてるところにボロミア登場。ボコボコにされつつも全員撃退。そして「男だったら泣くな。相手が何人だろうと、勝つと信じて戦え。」とか言いそう。その言葉を胸にオスギリアスで孤軍奮闘するファラミア。でも執政の子をいじめるやつなんていないか。
"right way":
道に迷った場合、指輪世界では右(right)が正しい(right)である確率が高そう。といってもサンプルはモリアとシェロブ窟の2つだけなんだけど。
"mellon":
一連の会話で、say と speakの違いに気が付かなかった。2chBBCドラマ実況スレッドで書いてる人がいて気が付いた次第。やられた。
"furlong":
1/8マイルのことで、長い旅路の最後の1ファーロン、って感じでよく使われてた。庄での会話では一町、ゴンドールとかでの会話では 1/8マイルと訳し分けてあった。
They are coming/今ヤ彼ラ至レリ:
原文ではガンダルフがオーリの日記を読みあげる部分はイタリックで書いてあって、引用符は付けるとごちゃごちゃになるから付いてない。日本語訳として、イタリックの部分をカタカナにするのはすぐ思いつくことでしょう。しかし、それに加えて文体を昔の軍記物とか戦時中の作戦記録みたいにしただけでこれほど異様な迫力が出るとは、訳者の瀬田さんも予想外で瓢箪から駒だったんじゃないでしょうか。
"Doom, doom"/ドーン、ドーン (太鼓の音):
以前ASCII版指輪映画トレイラー作ったとき、迫り来る太鼓の音を洒落のつもりで"Doom" と表現した。でも原作で Doom と表現されてたんですね。知らなかった。映画の音がちゃんと Doom と聞こえるように作ってあった、ってことかな。このニュアンスは訳すの難しいな。瀬田訳ではあきあらめてある。訳せない洒落は無理に訳さない潔さも瀬田訳の優れた点でしょうね。そうかと思うと直訳の方がいい部分は思い切って直訳してあるし。凝りまくった意訳もあるし。
『ノービットの冒険』でも、ドアを閉めた音が Doom Doom と響き渡った、という表現があって、浅倉久志訳を見たら「陰々滅々と響き渡った」となっててうなった。
指輪の場合は何箇所も連続で出て来るので難しい。なんかいい訳ないかなぁ。漢字で「怒怨、怒怨」とか…ダメだこりゃ、「魁!!男塾」だ。二号生筆頭、野伏馳男が相手をしてやろう、哈!!!
A plague on Dwarves and their stiff necks!/ドワーフの強情っぱり!
A nice pickle we have landed ourselves in, Mr. Frodo!
とんで火にいる夏の虫ってこのこってすだ、フロドの旦那!
pickle はピクルスとかと同じ語だけど、苦境という意味もあるらしい。
ガラ姐語録
For it shows things that were, and things that are, things that yet may be.
なぜといえば、この鏡の示すものは過去にあったこと、現在あること、そしてこれから起こるかもしれぬことだからです。
like as not/多分そんなこってしょう
サムの真似をするお茶目なガラ姐。as like as not の省略形。意味は「そうでないのと同じくらいそうであるらしい」ってことで「たぶん」という感じ。
'And what do you wish?' he(フロド) said at last.
'That what should be shall be', she(ガラ) answered.
「それで奥方は何を願われますか?」
「あるべきようにあることを。」
悟った感じっていうか、迫力があります。
とっつぁん語録:
Live and learn
It's the job that's never started as takes longest to finish.
Where there's life there's hope, and need of vittles.