♪指輪話は続くよ、どこまでも
2ch指輪板から。「ウルクハイの顔に白い手のペイント」。
うが、そうだったのか!昔公開された画像見たときは人間とオークのハーフだから肌の色が斑なのかと思ってた。でも映画見たらペイントっぽかったんで、迷彩みたいなもんかと思ってた。あと、踊る子馬亭のシーンでビル(人)っぽいやつが映ってたのに気が付いた。スタトレの宇宙人みたいな、特殊メイクみたいな感じ。
映画二回目、吹替え版を見る。うおぉー、訳に愛を感じるぞ!しょっぱなから「いとしい○と」だっ!Lonely Mountain は「はなれ山」、There and Back Again は「ホビットの冒険」だっ!"The Shire" は「ホビットの里」あるいは「里」と訳されてた。これも庄(しょう)だと聞いて分かりにくいから、代案としてはいい訳ですね。厳密に言うと shire ってのはイギリスの昔の地区の単位なんで「庄」という訳になるんでしょうけど、語感としては「里」の方がいいですね。あとは "You have my sword." が「この剣に誓う」。かっこいー!やむなく削った部分も、ギリギリOKなレベルだった。「一つの指輪は全てを見つけて捕らえ」て感じで二行が一行に圧縮されてたり、「殺さなかったのは情けない/情けないじゃと。その情けじゃ。」てのが「なぜ殺さなかったんだろう/情けじゃ。」となってたり、でも「パンにぬったバターみたい」てのは、聞いた人意味分かるかな。「薄くぬった」でも字数そんなに違わないじゃん。まあ、PJ脚本の段階で原作に比べて既に圧縮してあるので、あまり気にならなかった。あとは「今度やるときは自分が飛び込め」が吹替えでは「今度やったらお前を投げ入れるぞ」になってたけど、あれは変える必要ないんじゃないかな。
声に関して。アラゴルンデータ少佐は少し違和感あったかな。ヴィゴの声ってソフトな感じだったから。でもそのヴィゴの声もアラゴルンのイメージとはちょっと違うな。原書読んでる時はBBCラジオのドラマ版の声が頭に浮かんで来たなぁ。あれも最初は違和感あったけど、英語で聞いたのは最初だったから刷り込まれてしまったかも。
バタバーの声、たしかスタトレのロミュランの指令官の人だった。原作通りに早口でベラベラ喋ったら似合いそうだったけど、セリフ少なくて残念。ガラドリの声はエフェクトかかると子供の声みたいになって変だった。ギムリガンダルフは完璧。ゴクリは誰だったんだろう。セリフが少ないので評価保留。BBCドラマの早口でわめくゴクリの印象が強烈なので、引きずりそう。BBCドラマといえば、ファラミアとエオウィンの声はイメージぴったりでしびれた。デネソールはちょっと気に入らなかった。
エルフ語に関して。アラゴルンが、ちゃんと「エレンディル!」と叫んでた。ガンダルフの MELLONは、教授自身の朗読と同じくメウロンとメルロンの中間くらいの発音してた。ナマリエはナマリエだった。最後の吹替え版クレジットで、エルフ語指導、ということで赤龍館のMLにいらした方のお名前があったので、納得。
字幕がミナス=モルグルなら、吹替えはミナス=ティリスだ!
指輪ファンの力を思い知ったか!戸田奈津子め!ていうか、原作読んでから訳してください、お願いします、後生ですだ。
いや、マジな話、字数の制約でセリフを切るのは分かるよ。でも何も考えずにスパスパ切りまくるのは止めてくれるかな。他の映画ならまあ許すよ、それでも。だけど指輪でそれやっちゃったらどういうことになるか、まぁこれからじっくりと思い知ってもらうとするか。
例えるなら、通好みの高級食材を、味の分かってない見習い板前が料理するようなもの。「そこを切って捨てる馬鹿がいるか!」って親方に怒鳴られて張り倒されるようなことをしてるようだ。字幕は敢えて見えないようにしてたから自分はまだ被害は軽いけど。
アルウェン関係:
フロドを救うシーン、「私に与えられた恩恵を彼に譲ります」みたいなこといってるんだけど、スクリプトで確認したら恩恵の部分は "grace" だった。で、grace ってのは「優雅さ」という意味もあることに気が付いた。そうか、アルウェンが優雅さをフロドに譲って、原作よりもエルフっぽいホビットになったのだな。その分アルウェンが映画で優雅さを失った、と。いや、冗談じゃなくてこれはPJの原作ファンへの隠れた言い訳かも。"shortcut to mushrooms!" とか、リンゴとか、鏡のシーンで寝てるサムのカットとかみたいな。
指輪初読の時、自分はボロミアの執政としての苦悩とかをあまり分かってなかったので、現在初読の妻にはさりげなくゴンドールの現状を映画の前に解説しておく。効いた模様。「それじゃ執政が王様になっちゃえばいいじゃん」と言ってたので。
ブルボンのオマケCDROMを購入。ふーむ、インタビューは見たことないやつだったかも。オルサンクの頂上のシーンはジョン・ハウの絵を元にしてたのかー。なるほど。アラン・リーってヒッキーだったんですね(違う)。昔公開されたトレイラー画像は懐かしかったな。はぁー、長かったな今まで。二つの塔まで、また苦難の道のりは続くんだけど。



告白:私は指輪ドキュソでした
指輪を読み始めたのは、5年前くらいです。きっかけはNetHack というローグ系のゲームにグラフィックを追加して遊んでいたことです。10年くらい前のバージョンではグラフィックはなかったのですが、Xウィンドウのフォントをいじってアイテムなんかをドルアーガの塔のグラフィックに似せて遊んでました。カラーのワークステーションなんか珍しかった時代でした。プログラムを改造してカラーのグラフィックを表示させようかとも考えたけど、面倒でやめました。数年後、カラーディスプレイが普通になり、NetHack もカラーグラフィックに対応して、データさえ作ればカラーで表示できるようになりました。そこでグラフィック描きに熱中し、32x32ドットの絵で表示させて遊んでました。この中にエルフやドワーフホビット、ナズグル、塚人、バルログ、ワーグなどの指輪キャラがいたのです。まだWWWは普及してない時代でしたが、Anonymous FTP は盛んだったので archie で探して画像を集めました。そのときアラン・リーの絵に出会いました。で、綺麗なんですけど、エルフってのが要領を得なかったんですね。だって絵で見ても普通の人っぽかったもので。で、良く分からないんで近所のビデオ屋にバクシ版のアニメがあったんで見ました。原作未読だったんで、話はよく分からなかったんですが、何か「深いぞ!」という感じがして、はまり始めました。特にサルマンの塔とゴクリが強烈に印象に残りました。で、その後に読み始めました。でもモンスターが出て来る所だけ熱心に読んでたかも(苦笑)。しかしそれによって他を適当に読み、序章も突破できたと考えると幸運だったかも。で、最終的にはハマリまくり、ついには原書と瀬田訳を比較しつつ嘗めるように読むまでになったというわけです。めでたし、めでたし。今回の映画のおかげで、同じように序章を突破できる人が増えるんじゃないですかね。でも、自分であれこれビジュアルを想像する贅沢、ってのは代償として手放さないといけないのは仕方ないですね。
あ、そういえば原作未読の段階で FTP してきた画像の中にジョン・ハウだったかの、滅びの山のシーンの絵があって、激しくネタバレだったのは大失敗でした。そりゃもう超ネタバレで、瀬田さんの後書き読んでもなんともなかったくらいですから。