ハワード・ショア コンサート

日曜に行ってきました。あーよかった。映画第一作のサントラは映画公開前に聞きまくって想像逞しくしてたんで、曲調が変わる部分も覚えちゃって映画でその曲が流れるとその先で何かが起こると予測できちゃった。んで第二、第三作ではサントラ買うのやめた。そのくらい聞いてたわけで。しかし生で聞くといいですね。迫力。

  • 少年コーラスは日本人。エルフ語の発音がちょっと日本語っぽかった。やはりここはエルフ語ネイティブの子供を連れてこないと(いねーよ)
  • 女声ソロボーカルの人はオーストラリア人でゴクリ唄や Into the West も歌って、オリジナルに似てた。
  • モリアの歌のクズドゥル語はちょっとオリジナルの迫力には及ばなかったかな。

それぞれの曲が流れた映画のシーンに対応する、アラン・リージョン・ハウのイラストが正面スクリーンに映って、各シーンが脳裏に甦ります。イラストなくても甦りまくりですが。50年前に一人の大学教授が趣味で創造した世界がPJの映像やショアの音楽を生み出し、たくさんの人がその世界を共有してるのは大したことだと思いました。自分がフロドになった気分だ、と言いつつ偉大な準創造(subcreation)を成し遂げたハワード・ショアその人が自分で指揮してその世界を作ってるのを見られてよかったです。
ちなみに準創造とは既にある世界(World that is)を写し取る行為でトールキン教授が自らの神話や言語の創作を指して言った言葉。「二次創作」とは違います。トールキンは世界を創作するのではなく実際にある/あった世界を研究するというスタンスで書いてたので、それゆえ多くの人をその世界に引き込んだのでしょう。参考: http://www.worldhistory.com/wiki/L/Leaf-by-Niggle.htm
はじめに言語を考えて、それを使っていた人達はどのような人達なのかを論理的帰結として考え始めたわけで、公理系の構築にイメージは近いかも。