ユキグニの春

Canon EOS Kiss X5+Tamron SP AF90

  • ストロボ:絞り優先モードF11〜F13、露光1/200固定、ストロボ+2、ケンコー影とり、ISO-AUTO
  • 自然光:マニュアルモードでF8〜F16、露光1/125〜1/1000、ISO-AUTO

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遠征二日目

兵站

  • 新幹線長野往復1.6万+車2日1.2万+ガス0.2万 車中泊

初日は雨の中材拾い。ゴアの雨具で完全装備だけど靴は完全浸水。
道の駅で充実した夕食&温泉でHP回復。風呂の後9時まで食堂でビールとコーヒー飲んで写真を整理。しかしネットしようとしたらWiFi圏外。3時間ほど寝て南のローソンまで移動したら電波きた。写真をアップして、寒いので雨具着て寝る。ときどき目が醒めるも結構寝た。朝はヒマなんで夜明と共に5:00くらいに発車。

目標

第一目票は湿地の歩行虫。本州3種のうち2種を撮影済みで3種目を狙う。第二目標は新芽に来る美麗虫。その他カミキリ諸々。

残雪のブナ林

ポイント前の道路が去年の地震で不通。手前から登山道で1時間ほどかけて現地を目指す。結論から言うともっと楽なルートもあった模様。しかしいい感じのブナ&トチノキ倒木、立ち枯れ、ブドウ&アケビの枯れ弦なんかを沢山発見したのでよかった。7月になればソリダ&ハセガワ楽勝だな。
途中でT字路。右は赤テープ。どっちの意味か分からないぞ。左は斜面トラバース。木道が途中で途切れてる。地震で崩落したと判断し右に行く(実は木道のすぐ上にトラバース可能な踏み跡があることが復路で分かった)。右の道は途中で雪解け水により水没。脇の笹をかき分け行く。そのまま行って沢のような道に取り付くも登れず。戻って笹の踏み跡が途切れるあたりで斜面に取り付いて上を目指す。道はないが薮こぎの必要もなく登っていると道らしきものに復帰。所々雪に覆われている。ザクザクと登ってポイント到着。

新緑の水面


食堂

道が封鎖中なので休業中

虫探し

散策路を回る。第一目標のいそうな湿地が軒並み雪の下にある感じで見付からない。木々はすでに葉が大きくなって、新芽もあるにはある、という状況。うーん。居残りの虫を期待して葉や枝を掬ったり叩いたりするもヌル。
登山でかなり苦労して、けっこう散策して、もう昼頃かな?と時間を見るとまだ9:30であった。気温の問題だったか。

シモフリコメツキsp

紫色できれい。保育社の図鑑の記載近縁種は全て「真鍮色」と表現されてるので若干違うか。

NEED ID

水に潜っていた。

ユキグニコルリクワガタ★

わずかに露出した湿地をルッキングしてると、光る虫を発見!おおお!
新芽から落ちたのかな?とりあえず第二目標はクリア

フィーバータイム

気温が上がってくると、新芽のある木に盛んに飛来するようになった。青い翅をきらめかせて次々飛来するのを見るとアドレナリンレベル上昇!これが、これが新芽採集ってやつか!写真に飛来中の一匹が写ってます。

活発


オス

ユキグニのオスは青みが強く大型ということですが、そんな気がしました。


メス

ツートンカラー発見!光沢がすごい。


メス別個体

銅色タイプ。

転進

ルリクワは十分満喫。第一目表はこれだけ気温上がって見かけないということであきらめ。登山道にあった倒木や落ち枝を目指して下山。

木のトラップ

散策中、突然ザザーと音がすることが良くあった。雪の重みで樹冠がしなった木が、雪が解けて跳ね上がる音だった。下山中、突然足元でこれが起こって焦った。脳裏には一瞬、イウォークの惑星で罠にかかって宙吊りになったハン・ソロとチューバッカが浮かんだ。

マダラゴマフカミキリ

ポエキラさん、当地で二度目の出会い。樹皮の剥げた倒木に噛み痕を付けて産卵中。


倒木

樹種不明。

マガタマハンミョウ

これも当地で二度目の出会い。

ミヤマチビコブカミキリ★

ブナ落ち枝ビーティングで。交尾中だったかな?今日の初、お初カミキリ!


下山

車で移動。昨日のエゾエノキポイントには、ちょうどいい感じに枝が折れたトラップがあった。記録では材採で6/7羽脱とあったのでまだ早いかもしれないが叩きに行ってみた。しかしなにもなし。途中見事なサルナシがあったので掬うもヌル。
シナノキを掬うもサペルなし。昨日はシナ、ハンノアオなんかを目撃したんだが。枯葉を掬って予想通りクリイロチビケブカ。

ずっと監視されてた。

総括

歩行虫の方は雪さえ解ければいつでも会えるだろう。タイミングのシビアなルリクワ祭りが見られてよかった。カミキリは初見2種。あとはエゾエノキ材に期待。アカとシロが出ればうれしい。トオヤマシラホシも出るかも。
次はエゾの歩行虫二種に挑戦。

ルリクワは、基本ルリ、コルリ、ホソツヤ、ニセコルリの4つ。しかし最近、コルリが4種8亜種になった。セダカコブと同様、ブナ帯の虫なので生息域が分断され遺伝的に隔離される。これまでにコルリのうち二種を撮影したことになる。できれば全て新芽で他の種類も出会えたらいいな。