★キッコウモンケシカミキリ:追記

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キッコウモンケシカミキリ★

高尾のブナ落ち枝から「ブナケシカミキリ」なる謎のカミキリが出てくることが知られてて、キッコウモンケシの個体変異なのか別種なのか分からないということのようですが、この件に関しては昨日発売の「月刊むし」に記事があるようなので、そちらを読んでから書こうと思います。host raceという面白い概念が使えるんじゃないかとか考えてたんですが、まあ読んでから。
ホストレース http://www.kpu.ac.jp/contents_detail.php?frmId=2690

それはそれとして、ブナの枝から完全にキッコウモンケシにしか見えないのが出てきました。どちらも初見なんで結果オーライ。でも材の管理が適当だったんで、ブナだったかちょっと確証が持てないです。
キッコウモンケシカミキリ
キッコウモンケシカミキリ

材採星取り表http://d.hatena.ne.jp/ita/20130511

エゾナガヒゲ深度合成を追加 http://d.hatena.ne.jp/ita/20140522/p2

追記

月刊むし520の記事を読んだ。主にこれまで判明していることの整理、形態の分析ではこれ以上新たな知見は得られそうに無いという展望だった。違和感のあるキッコウモンをRNA解析とかしようという提案も。

どうなんでしょう。やっぱ交雑実験ができれば手っ取り早いと思うんだけど。サンプル数がいるからとりあえず一年目は純血ブリードでそれぞれ増やして、二年目にバージン同士の異種ペアを個別に飼育し(雌雄が分からなくても半分はOK)ブナとそれ以外どっちに産卵するか見る。
交尾できないor孵化しないなら別種ということで終了。そうでなければ三年目は同一F1集団で交尾させてどっちに産卵するか、孵化するか見る。孵化しなければ別種ということで終了。
F2が出てきた場合はホストレースの可能性がでてくる。そうでなくても、いわゆるブナケシの遺伝形質が薄まらないということは、F2の生存が不利になるような、何らかの生殖隔離があるはず。どっちに転んでも新種記載か、進化生物学的に興味深い発見かになるんじゃない?

亜種というのは地理的に生殖隔離が成立してるというのが定義になるけど、最近だと発生時期で隔離されてるフユシャクなんか見つかったし、ホストの違いによる隔離もある。それらは亜種とは呼ばれないけど、いろいろ柔軟に考えるほうが楽しそう。