伝統野菜

家で取ってる宅配野菜のらでぃっしゅぼーやで伝統野菜に関する記事があった。昔からある野菜が交雑や生産性の悪さから消えつつあるのでそれを復活させようという話。検索しらら面白いサイト発見。"Open Seed Foundation"。ソースフォージをやってるオープンソースファウンデーションに因んだ命名だろうか。なんかチャールズ・ストロスとかブルース・スターリングのSFに出てきそうだ。
自分が読んだ伝統野菜の話は、戦後ある人が中国から持ち帰った高菜の種が雲仙地方で栽培されて、コブがあって独特の味だったけど交雑なんかで最近では見られなくなったとのこと。それを保存してあった種を元に復活させて栽培を開始したという話だった。専門家が遺伝子と食文化というテーマで取材したら本が一冊書けそうなテーマだ。ドーキンスとか、なんかキャッチーな名前(*e*e)を考えそうだ。
動物とかだと迂濶に外来種は持ち込めないけど、人間の都合で品種改良をして繁殖をコントロールしてる家畜や野菜などは例外となる。中国から持ち帰ったコブ高菜の種はDNA が一種類だったんだろうか。それだと変異とかに弱いし交雑して薄くなるしかないので難しい。そういえば日本にいるアメリカ原産のカブトエビは全部単性生殖で増えるらしいのでこれも遺伝子の種類少なそうだ。コブ高菜はもう一回中国から持って帰るという手もあるかもしれないけど、すでに地元に根付いた食文化に対応する遺伝子と同一とは限らなくて、味も違うかも知れない。こういう伝統野菜は淡水魚の地方種とおなじく、他の地方に持っていって栽培するのも良くないことらしい。極端な話だとフランスで各地の葡萄を交雑させたら多分テロと見なされるだろう。
こういった微妙な事を考えると、アメ公の遺伝子組み換え作物とか滅茶苦茶だなぁと思う。まあトウモロコシ自体が手間がかからず収穫量が多い(でも土地は痩せる)ので Lazy farmers' crop と呼ばれてるらしいから、いかにもアメリカっぽい。