Canon EOS Kiss X5+Tamron SP AF90
- ストロボ:絞り優先モードF11〜F13、露光1/200固定、ストロボ+2、ケンコー影とり、ISO-AUTO
- 自然光:マニュアルモードでF8〜F16、露光1/125〜1/1000、ISO-AUTO
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今回の目標はアカマツ林。マツの新しい枯れ枝に来るホンドヒメシラオビカミキリ、およびアカマツ林の林縁に成育する*1ネズミサシをホストとする「アテミア」ことケブカマルクビカミキリ。いずれもこの時期に成虫が出現する(秋春二回)。富士山麓では平安時代の噴火により植生がリセットされ、マツ>モミ・ツガ>広葉樹>ブナという植生遷移の最中にあり、環境条件により未だにアカマツの段階で留まっている場所がいくつかある。
重要な手がかりとなる植生地図だが、これを公開している生物多様性センターは9月からアノニマスのサイバー攻撃によりサーバが停止している。ざけんなアノニマス(月曜に復旧していた)。幸い以前保存していた画像を元に、今まで探索したことがないアカマツ林をまずうろついてみた。
とその前にK湖畔でネズミサシを以前確認していた場所へ立ち寄って掬ってみる。木は太くなく環境はよくない。とりあえずヌル。
次にアカマツ林。あまり新鮮な落ち枝はない。ツガにとって変わられた場所も多い。ネズは生えてない。ホンドヒメシラオビは直径2-3cmの枝の樹皮下を食うらしいので古い枝の樹皮をめくってみるも、痕跡は見つけられず。樹海の縁のノリウツギを見つけた。夏に来ればイガブチとかいいかも。
次に向かったのはネズミサシでケブカマルクビが採れているエリア。富士エリアで唯一ホンドヒメシラオビの記録もある(94年の一件だけだけど)。まずはアカマツの枝。枝打ちされた比較的新鮮な枝が路傍に散見され、叩いてみたけどヌル。
気分転換にアテミアを狙う。歩いて林縁を探し、一本のいい感じのネズミサシを発見。過去に二度ほどアテミアを落とした関西の多産地でもこれほどいい木はなかった。しかし周辺にこれ一本しかない。関西では尾根筋にずっと生えてる感じだったけど。
ケブカマルクビカミキリ
興味深いのは、割りと労せずして見つけた3回のうち、2回は9末-10上の夕方5時前後に得ていること。針葉樹喰いの常として、案外夜行性なのかもしれない。
鋼鉄枠
ちなみにこれが今シーズン使ってきた志賀昆虫鋼鉄四折枠60cm。8m竿晴空+E金具に取り付けている。若干重いので竿をあまり水平にすると折れる可能性があり、限界角がアルミより若干シビアかも。枠は壊れなくても竿の寿命を縮めるかもしれない。実際いま使ってる竿は3段目がささくれまくり、来季は新しいのにする。また枠がいくら丈夫でも弱い部分があれば応力集中して壊れる。どうもハンダ付けらしい部分が剥離してしまった。とりあえず強度には影響ない。
フクチセダカコブヤハズカミキリ
おまけ
現在飼育中のフクチセダカ。若干食が細くなってきたかな?氷点下になる山で越冬する昆虫は絶食して徐々に体液を純水にして凍らないようにする必要がある。枯葉を食べるということは共生細菌なんかが腸にいそうだけど、そのあたりどうするのか。
追記:いろいろ誤解してた。糖が必要と。枯葉食べるのはこのため?
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/32/9/32_9_583/_pdf