ホソカタムシ

この時期でも精力的に甲虫を見つけてらっしゃるHPがあって巡回してるんですが、さすがに地味な虫が多いですね。それでなんか良く知らないクソ地味な虫が出てたんで検索してみたところ上位に出てきたのがこの本

ホソカタムシの誘惑―日本産ホソカタムシ全種の図説

ホソカタムシの誘惑―日本産ホソカタムシ全種の図説

なんだか非常に面白そうだったので買いました。まずは冒頭で、くそ地味と思ってたホソカタムシについて、どの辺が格好いいかを熱く語っておられます。「○○で○○だから格好いい」と書いてあるんだけど、いや逆にそれみんなホソカタムシの特徴だろう、っていう。
作者はダニが専門の学者で大きな業績を上げた方。wikipedia:青木淳一。退職後にホソカタムシ愛に目覚めてらっしゃる。
この本は日本のホソカタムシ全種の詳細な解説、精緻な図説(作者の手描き!)、採集方、採集記、顕微鏡標本の作り方、さらには標本図の描き方までなんでも載っている。

最近また別の本を出してらっしゃる。その本のなかである昆虫学者の本について説明した文がある。「読者のことはほとんど顧みず、ただただ自分が興味を持ったことをそのまま書きつづってあり、このことが却って読者に感銘を与える結果となっていた」だそうで。そのまま上の本にもあてはまると思います。イーガンの理数系バリバリの作品なんかもこういう感じだな。


むし学

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