Veneer of Civilization

という表現がル=グィン『闇の左手』に出てきた。veneer? と思い辞書引いたらベニヤの事だった。文明は凶悪な本能を表面だけ取り繕っている、というニュアンスで、このような比喩はよくあるが正しくない、という文脈であった。
その後TVを見ていたら、スポックがサカってしまうスタートレックのエピソード "Amok Time" で、同じ表現をスポックが使っているのを見た。シオドア・スタージョンがこの脚本を書いたのが67年、闇の左手は69年が初版。ということはル=グィンがスタージョンの脚本を念頭においてこの下りを書いたと思われる。どっちも人類とは違う性のシステムがテーマだし。