また5すくみけんについて、追記。
王様はグーチョキパーに勝つけど乞食に負ける、乞食はグーチョキパーに負けるけど王様に勝つ、というルールだと5つ全部出さないといけないようです。これだと、王様、庶民、乞食の三すくみで勝負し、庶民と庶民であいこの時はグーチョキパーでもう一回勝負する、というのと等価になるので、不敗戦略は王様と乞食を1/3づつ、グーチョキパーを1/9づつ、になります。
もしかしたら利得が±1の nすくみ対称ゲームはすべて3すくみに帰着されるかも。どちらかというと反例があった方が楽しいんですが。誰か証明してるかな。



ゲームついでに、サイモン・シンフェルマーの最終定理』に出てた決闘ゲームの解を考えた。白氏、灰氏、黒氏の三人がいてピストルで決闘をする。各氏の命中率はそれぞれ1/3, 2/3, 1 。白、灰、黒の順で発砲していく。二人以上生き残ってたら繰り返し。白氏ははじめに誰を撃つのがよいか。以下解を透明化。
まず相手と自分の二人だけの時は相手を撃つのが明らかに最適。どんな場合でも、自分を撃つ、ってのは除外。あたりまえ。三人いる場合、どちらかを撃つか、どちらも撃たないかという3通りの戦略がある。各人は自分が生き残る確率を最大にする戦略を選ぶけど、三人いるので自分にとっての最適が相手に取って最悪だとは限らないので[[ミニマックス]]は使えない。
でもこのゲームの場合黒氏は撃った後確実に1対1になり、相手は命中率が低い方がいいから、どんな場合でも灰氏を撃つのが最適になる。そうすると灰氏は生き残るために黒氏を必ず倒さなくてはいけないので、絶対黒氏をねらう。そうなると駆け引きはなくなって、白氏の各戦略について生き残る確率を計算するだけになる。あとは略。
でも命中率が 6割、7割、8割とかだと多分こういうふうにはいかない。いちおうの均衡点としては、確率的に誰かを狙う戦略をとって、三人とも他の二人の戦略を仮定した時の最適戦略を取っているような戦略の組があるんだどうけど、これは繰り返しゲームを行って相手の戦略を知って自分の戦略を変え、ということを繰り返した場合に到達する均衡で(これを[[ナッシュ均衡]]というらしい)、何回もゲームして平均の利得を最大にするような戦略だろうから、決闘のような一回かぎりの場合には意味がない。というか決闘で自分でコイン投げて自分の運命決めるとか、やろうとは思わないと思う。
あと、三人とも他の二人が潰し合うのを待っている、という状態もありかも。あ、これがほんとの3すくみだな。でもこれだと「決闘する気あんのかヴォケ」と教育的指導が入るかも。あるいは某男塾みたいに、3人とも毒蛇に噛まれて、一定時間以内に一人分しかない解毒剤を飲まないと全員死ぬとかルールを決めないとだめか。