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Divergence
章のタイトル、原文はルビにあるとおり Divergence です。英語の意味としては分岐とか変節とかの意味が一般的ですが、数学やベクトル解析などで使う用語でもあります。数列などが無限大にいってしまうことを指したり、ベクトル場の「湧き出し」を表したり。流れがある場合に、流れを矢印で表した時に矢印が集中するような場所(→←)はそこに穴があって水が漏れてることが分かり、逆に四方に矢印が向かってるような場合(←→)はそこで水が湧き出していることが分かります。これを定量的に表した量が「湧き出し」。式で書くと\sum_i \partial V_i / \partial x_i (Vがベクトル場でxは空間座標、添字は成分)。
日本語では Divergence はどちらの用語も「発散」と訳されます。しかしベクトル場の用語は英語の Divergence も日本語の発散もあまりいい表現じゃないと思います。