6章

方向の名前とスプリンターの軌道との関係についてザックが考えを説明します。ラーブとシャークは軌道に沿った方向、ガームとサードは内側と外側、ショマルとジュヌーブは軌道面の上と下。今後ずっと方向の名前が出てくるのでゴロ合わせとかで覚えておかないと議論がなかなか頭に入ってきません。ショマルのショーは上昇のショーとか。シャーク鮫は後ろから迫るとか。

重さ

こちらの世界の物理では、重力にどれだけ引っ張られるかという「重量(weight)」と、加速されにくさを表す「質量(mass)」を使い分けています。
http://www.buturigaku.net/main01/MassWeight/MassWeight03.html
が、ザックの言う「重さ(weight)」はどちらでもなく、長さと向きを持った量となります。
普通の空間なら加速度と一致しますが、重力がある場合は、自由落下する人から見た「見かけの加速度」、ということになります。
キーワード:等価原理

回転の重さ

回転速度が半分になると移動距離が半分、ずれの角度も半分で重さは1/4に。

ヌル線付近を往復する石


自然な経路と実際の経路


ザックの重さのアイディア


潮汐

地球も「月と地球の重心」の周囲を15日周期で回転しているので(ハンマー投げする人が回転する感じ)同様にガームとサード方向(月の方向とその反対方向)に引っ張る力が働きます。一日に二回、海面が高くなるのはこのためで、潮汐力(tidal force)という名はこれに由来します。ただし地球の自転は海水がまとまって動く速さより遙かに速いので満潮になる場所は月の方向とは一致しません。