物質中の任意形状の転位ループのエネルギーは弾性論により
という形で与えられるが、r1=r2 付近で発散が起こる。実際はもともとあるカットオフスケールである原子間距離のところで弾性論が破綻し、原子の構造に依存した物質固有の項が入ってくる。したがってあるカットオフRc以下の積分をすでに実行してある繰り込まれたエネルギーというのを使う必要がある。実際には分子動力学で得られた配置の転位線付近での余剰エネルギーを、転位からある半径までについて測って合計すれば関係した量が出るが、厳密な関係式の導出が難しい。どちらの量もカットオフを変化させた場合には×定数だけ変化する。
弾性論の式が体積についての積分なら対応しやすいが、もともと転位ループを覆う面で原子を一定距離移動させた場合の仕事の式をストークスの定理を使って線積分に変換してあるので、線積分にカットオフを導入した場合に具体的にどういう量を計算しているのかが不明瞭となる。
物理的には応力×歪みを全空間で積分したら同じエネルギーになるはずだが、うーん、いっちょ計算してみるか。
Strain at is given by
where
is a Green's function for the elastic displacement.
Stress is given by
The total strain energy is given by
Now let us introduce modified Green's function which is zero when and replace 's in the strain energy by it.
うーん、やはり転位線から距離rの近辺では、そこから転位線に引いた垂線から左右に距離r程度の部分からの寄与がドミナントになって、という定性的な議論しかできないっぽいな。定数項まできちんと出すのは無理っぽい。
わかったぞ。転位線に粘土をもにょもにょとひっつけて、その粘土にサランラップをかぶせてその表面で積分すればいい。二つの微妙に離れたループ同士の積分になる。