Singularity Sky

本:チャールズ・ストロス特異点の空』 "Singularity Sky" ISBN:0441011799

本書の読書ノート専用日付を作りました。id:ita:00010201 英語で読む人の役に立ちそうなメモを書き連ねる予定。
この時代の宇宙戦艦は「シュールレアリストが描いたウィルスとジュースの缶のあいのこ」みたいなのが主流だけど、MiG がいかにも戦艦っぽいデザインのを作って売れまくった、ってのが面白いです。この艦隊を「皇帝陛下」っていういかにもな奴が指揮します。この帝国軍の動きを探る、地球からきたスパイが主人公。
FTL が可能だという設定ですが、FTL を一旦認めちゃうとタイムトラベルとかもできてしまいます。しかし未来から来た超知性によって "causality violation weapon" (早い話が過去に戻ってタイムパラドクス起こすような行為) は固く禁じられてます(最近公開されてる、ある映画みたいだ)。でも40光年離れた星からFTL 通信で攻撃を受けたと知らされて、その攻撃をうけた時点の光円錐の外にある(spacelike)位置にいる艦隊を攻撃を受ける前の時間に飛ばして防衛し、そこからまた spacelike な時空に戻って来る、てのは causality violation ではないらしいです(そうか?)。
まあそれらしい理屈で筋が通ってて面白ければ自分は満足なんで、この後の展開を期待して読みます。