早稲田の古書店で古本ゲット。魔王子3、リバーワールド2、ホワイトライト。前二つは別に原書でもいいんだけど。ホワイトライトは黒丸尚訳なので外せない。解説に「無限にはアレフ0とアレフ1しかない、というのが連続体仮説」とか書いてあったけど、変だな。Power set を作っていけばどんどん高次の無限が作れるのに。あ、アレフ0とアレフ1の中間の濃度はない、って意味なのかな。まぁしかし物理じゃ少なくともアレフ2とか出て来ないなー。関数とかみんな連続だし。(連続でなければ、たとえば区間[0:1]で0か1かをとる関数の濃度は2のアレフ1乗=アレフ2。これが Power set=冪集合という名の由来。本当の定義はあらゆる部分集合の集合)無限次元ヒルベルト空間はアレフなんぼなんだろう。有限次元はアレフ1だけど。
追記:(可算)無限次元ヒルベルト空間でもアレフ1。i成分の小数j桁目を(ij)と書くと、(11)(12)(21)(13)(22)(31)...と並べて実数を作れば一対一に対応。でいいのかな?



イーガンの Schild's Ladder は、著者のページによれば量子的混合状態、エンタングルメント、デコヒーレンスといった概念が中核を成してるらしい。密度行列に関する解説もHPにあるけど、式が繁雑でイマイチじゃないかな。密度行列の解説はファイマンの統計物理が非常に分かりやすくて、しかもSFっぽくて良かった。混合状態なんてのは本当はなくて、宇宙全体で見れば常に純粋な量子状態になってる。孤立系ならば

|系の状態>×|それ以外の宇宙全ての状態>
と書けるけど、外と相互作用があって絡むと書けない。無理矢理書くには それ以外の宇宙全ての状態を集約してパラメータとして密度行列に詰め込むしかない。
「それ以外の宇宙全ての状態」ってのが「宇宙消失」を連想させます。実空間的には隔絶だけど、ヒルベルト空間で見ると直交て感じ。
ファイマンの本はそれ以外にも「サルでも分かる二次元 Ising 厳密解」て感じの章もあって良いです。Itzykson and Drouffe「η?Pf?ワカンネーヨゴルァ!」となった人も大丈夫。
たかがランダムウォークにあんな大げさな数学使うなよ