●J・Yerka&ハーラン・エリスン『Mind Fields』 ISBN:0962344796 【アマゾン】

表紙の画像エリスンの文体を英語で読んでみたいと思って、アマゾンで読者評価が一番高かったのをとりあえず購入。これが実は Yerka という人の画集だった。エッシャー+ダリ、といった感じの不思議な絵でイマジネーションをかきたててくれる。
で、エリスンは前書きを依頼されてただけだったけど、例によって収まりがつかなくなって、各作品にそれぞれ対応するショートショートや詩を書いてしまった、ということらしい。ページを開くと右にYerkaの絵、左にエリスンの文が配置されてる。文章は長くても1ページだから気軽に読めてグー。期せずして最初の目的、エリスンの文体を堪能するというのに最適な本だった。

●パット・マーフィー『There and Back Again』 ISBN:0812541723 【アマゾン】

読み中。トールキンのファンで英語読むのが趣味で物理屋の自分には一粒で3度おいしい!第二章でトラブルに巻き込まれ、第三章で宇宙ステーションで一休み。今のところ『The Hobbit』の、トロルに食べられそうになる第二章とエルロンドの館に到着する第三章に対応してる。この本は全部で19章、『The Hobbit』は17章あるけど、どう対応してるかこれから先が楽しみ。宇宙ゴクリと宇宙なぞなぞ勝負や宇宙スマウグも出てくるのかな;)
読んでて「これはどう訳すんだろう?」という文の訳を考えて後で浅倉氏の訳を見てみる、という楽しみもあって4度おいしい。たとえばトランサーに捕まる場面での"Wait a beat"という文、自分の訳は「一打」に「ちょっと」というルビ振って「一打まって」かなあ。

●サミュエル・ディレイニー『時は準宝石の螺旋のように』, サンリオSF文庫

古本屋によっては5000円前後の値を付けてるこの本、自分は少し状態が悪いのを2000円で購入。雨の多いこの時期外で持ち歩きたくないので家でチビチビと読む。
英語版の表題作『流れガラス』、老人と海ニューウェーブ風味、って感じの内容だったとは思いもよらなかった。うーん、海はいいねぇ。海は心を潤してくれる。。。
なんていうか、古くなったチーズの表面をナイフで切って新鮮な面が出てくるような、ディレイニーってそんな感じ。