2018年のKPI

KPIとは最近マネジメント関係でよく使われる言葉で、数値目標、Key Performance Indicatorです。虫屋でよくあるのは、シーズン中に初見の種をいくつ見つけたか、ての。
あくまで Indicatorであって数が目標ではないんですがね。時に数だけに引っ張られて本来の目的を見失うことがあるので、KPIの設定と評価はよく考えて行う必要があります。
実際に自分が重視しているプロセスとしては、特定の種の情報を集め、ホスト植物のありそうな場所を推定し、現地でその植物を見分けられるようになり、どの程度の枯れ具合どの時間どの天気でその虫が来るかを知り撮影し、観察することで生態に関する知見を蓄積する、という一連の流れですね。そうして得た知見を有機的につなぎ合わせて属や族に共通する特徴を推理したり、進化論的、地質学的なスケールで妄想したり、そうして得た仮説を別の種を見つける時に活用する、ということの繰り返しです。
そういう意味では生態やホストが異なる種という単位は、このプロセスを何回成功させたかという目安にはなるわけです。ただ種が違っても生態がほぼ同じとか、同亜種でも地域で生態がまったく違うとかいうこともあるわけで、さらに別種か別亜種か同種かが意見がわかれる奴とかもいるわけで難しいわけですが。
ちなみにカミキリ撮影を始めてから各年に見た初見の種数は、7/35/62/64/72/55/46/47となっております。亜種まで含めると400ちょっと。地域別に見ると、北海道,本州,四国はそれぞれ棲息種の75%を撮影、対馬,九州は 70%、奄美 40%、沖縄 30%、八重山 20% となっています。

今年は重点種を決めて、それをいくつ発見できたかをKPIとしようと思います。

何度も挑戦してるのでいいかげん見たい

  • クビジロ, クスベニ, ゼブラ, ホンドヒメシラオビ, カスガキモン, クロヒラタ, パキタ, ムナミゾ

生態が独特

棲息地が魅力的

  • イケダイ, シララカ(岩手), ナンキ

見た目が魅力的

  • チョウセンシロ, タカサゴシロ, エゾ, キボシマダラ, ルリヒラタ, ベニボシ, アオヒメコバネ, ルフェ, イプロカ, カタモン, フト系, イシガキツツクビ

南方いろいろ

  • ニセクワガタ, トゲウスバ, ムネヒダミヤマ, イエ, マツダクスベニ, ススキサビ, イワサキキンスジ, ムネモンウスアオ, イシガキイトヒゲ, キイロイトヒゲ, アマミルリホソヒゲ, クロチャボハナ, アマミホソコバネ, コバルトヒゲナガコバネ, ケナガ, オオシマミドリ