- 作者: Greg Egan
- 出版社/メーカー: Nightshade Book
- 発売日: 2008/05/01
- メディア: ハードカバー
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2008年5月に出る予定の長編の内容を、あらすじから予想してみる。
著者のページで発表されてるあらすじ
今から数百万年後、銀河系は二つに分かれていた。一方はアマルガムとよばれる相互協力的で巨大なメタ文明、もう一方は銀河の核にいる"Aloof"(疎遠な)と呼ばれる寡黙な存在だった。Aloofの領域へ侵入しようとするアマルガムのあらゆる試みは長い間拒絶され続けてきたが、Aloofの通信システムを借用して自分を暗号化されていないメッセージに変換して送信し、銀河中心部をショートカットすることは許容されていた。ラケシュはそのような旅をしているラールに出会い、旅の途中でAloofに覚醒させられ、DNAの痕跡に満ちた隕石を見せられたという主張を聞く。そしてラケシュは、Aloof の領域奥深くの未踏の地に隕石の起源を探すという彼女の挑戦を引き受けたのだった。
ロイとザックは<破片>と呼ばれる、半透明な泳ぐ岩の中の世界に住んでいた。その岩は<白熱光>と呼ばれる光の海を泳いでいた。厳格に組織された社会の周縁で、彼らは<破片>の正体解明につながる不可解な手がかりの謎を解こうとしていた。実は彼らの世界は危機に瀕していて、その証拠が集まるにつれロイとザック、それに次第に増えつつある仲間たちは自らの運命を理解しそれを変えようと格闘するのだった。
一方、ラケシュと旅の友パランサンは失われたDNA世界の歴史を次第に明らかにしていき、スプリンターと、Aloofの正体と動機に関する驚くべき真実に近づいていくのだった。
http://gregegan.customer.netspace.net.au/INCANDESCENCE/Incandescence.html
(2013/12/06追記:以下の内容はまるっきり外した予想でした。実際の内容についてはこちら:http://d.hatena.ne.jp/ita/00000101)
以下は長編『ディアスポラ』の一部、「ワンの絨毯」のねたばれになります。
以前「ワンの絨毯」のイカが自分達の世界の仕組み、TOE を見付けるにはどうすればいいか考えた。彼らの素粒子はタイルなんで、そこまで、つまりタイリングの規則は多分発見すると思う。 しかし、そこからタイルが実は海の中の海藻だと分かるのは難しい。偶発的なタイリングのミスを見つけて推理するしかない。たとえばタイルに途中で一枚余分に挟まってこんな風になると
□□□□□□□BA□□□□□□□□ □□□□□□□BA□□□□□□□□ □□□□□□□B#A□□□□□□□□ □□□□□□□B#A□□□□□□□□ □□□□□□□B□A□□□□□□□□ □□□□□□□B□A□□□□□□□□
彼らのTOEで説明できない現象がみつかる。ただし陽子の崩壊みたいにものすごく稀だけど。こういうデータをたくさんそろえて、海藻の性質まで考慮にいれミスも予測できる超TOEを作ることである程度海藻の性質もわかる。あるいはタイルの配列によって蛋白質の折り畳み問題のように海藻の形をコントロールして、ある程度外界と相互作用するとか。
しかし世界が完全に決定論的なんで、そういう超TOEを見つけるかどうかてのも始めから決まってる。うーん。ミスが出やすい配置に誘導できれば決定論の軛から脱することが出来るけど、そう出来るかどうかも決定済みだ。うーん。どうしよう。
多分 Incandescence の変な生き物たちは銀河中心の計算ネットワークの中の仮想世界にいると思う。それで外の奴がネットワークを拝借すると変なエラーが起きる。それを突き止めて、どんどんエラーが増えると世界が暴走すると悟るんじゃないかな。でもどうやって外とコンタクトするのかな。いちおうネットワークの管理者みたいなのはいて、Matrixみたいに外から監視したりしてるのかな。