前野さんのトーラス上のゲーム
http://homepage3.nifty.com/iromono/diary/200403A.html#10
これは "Twisted PBC" というちゃんと名前のある境界条件で、スピン系数値計算の現場でマニアな人は使ってます。上下左右のデータのアドレスが計算しやすいという利点があり、L×L の系でL を二冪にして 右は(x+1)&(L*L-1)、上は(x-L)&(L*L-1) とかになります。でも普通はアドレス計算なんてたいした手間じゃないので、Ising モデルみたいなマニアックな高速化を極限までやるような系でしか使われません。臨界指数なんかは境界条件に因らないんで速い方がいいですけど、相転移温度なんかは他の境界条件の論文と比較できないという欠点があります。
追記:しまたー。間違えました。"Screw Boundary Condition" でした。twisted は田崎さんの日記や前野さん仰る通り、180度ひねって強制的に欠陥などを導入するやつの名前です。
Screw boundary conditions を使ってる論文(すくないですね):
しかしベーマガ小僧はこういうの毎日やってました。なつかしい。PC8001 系だと画面右端の向こうは何バイトか色を記憶する領域だったんで端を越えると画面が乱れたのでした。しかも一行で色を変えられる回数が制限されてて面倒でした。
昨日の続きで三人碁を考えてみた。ちなみに囲碁は素人です。
三状態でもつながり易いように、格子は三角格子がいいかも。で、キモは同盟とか駆引きとかですが、これがプレイヤーの個人的な仲に依存するのはゲームとして面白くなくて、盤面に依存する方がいい。ある場所X では A は C に協力してもらうと B の陣地をたくさん取れる、別の場所 Y では C は A に協力してもらうと B の陣地を取れる、という場合に A と C が「契約」を結ぶ。C が場所 X でこの場所に打ってくれたら、次のA の番では場所 Y でここに打つ、という契約を A が C に持ちかける。受けるかどうかは C 次第。基本的に同盟というのは一番弱いやつと組んで自分のライバルを倒す、というのが基本になるので、上位二人が組むというのはありえず、つねにバランスする方向に働く。
ゼラズニイの短編『ユニコーンバリエーション』に出てくるチェスの棋譜は実在のもので、あるチェスのリーグ戦でトップのやつと弱い奴が当たることになった。トップのプレイヤのライバル二人がこの弱いやつに徹底的に相手の筋を教え込んで、結局トップのプレイヤを破ったという対局のものを使っている。