"Something Wicked This Way Comes"『何かが道をやって来る』レイ・ブラッドベリ ISBN:0380729407 【アマゾン】 ISBN:4488612016 【アマゾン】

どうも上の版は邦訳と版が違うようだ。献辞が『雨に歌えば』のジーン・ケリーへ、となっているし、邦訳にはない後書きがあって、その献辞の由来が書いてある。それによるとあるパーティーでジーン・ケリーがタップダンスを自ら踊ってくれたことに感激したブラッドベリが、彼と一緒に仕事がしたくて書いた脚本が「闇のカーニバル」。ケリーはその脚本を読んで気に入って、スポンサーを探したけど見つからなかったとのこと。その後さらに話をふくらませて「何かが道をやって来る」になったけど、映画化の話はいくつか出てきては消え、やっと1983に映画になる。「読者は、この本の各シーンが映像化してくれと叫んでいることに気がついただろう」とは著者自身の弁。なるほど絵になるシーンばかりだったのはこのためか。
タイトルの"Something Wicked This Way Comes"はシェイクスピアからの引用らしい。でも邦訳は本文中では別の訳をしてるから気がつかない。(おやじが図書館で語るシーン)それってあり?"Where no man has gone before" を「光る目玉」と訳すくらいの超訳ではないですか?