- 作者: 藤原晴彦
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2007/01/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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どう見ても線形です
本当にありがとうございました
これ計算できないと物理系の大学院には入れてもらえないと思うよ。てか来んな。
基本的に線形の方程式は という感じになる。増えるあるいは減る速度が値に比例。Aが正の場合はUの値が大きければ大きいほど速く増える。ネズミ算。Aが負の場合は毎時間Uのうちの何割かが死んでいく感じ。どっちの場合でもUはという形になる。
パターン形成を考える場合、ちょっとしたサザナミを立てた場合にそれが時間とともに収まって消えるか、増幅されてもっと大きくなるかを調べる。サザナミは小さいのを考えるので、波の高さの1乗だけ、つまり線形項だけ考える。高さが0.01なら二乗は0.0001、三乗は0.000001。無視していい。時間と共にサザナミが収まるのであれば高さはどんどん小さくなるのでずっと線形で考えて問題ない。
チューリングのモデルでは、ある波長のサザナミは指数的に高さが増大する、という結果になる。実際は無限に大きくなることはなくて、途中で非線形効果が入ってきて初めのモデルでは扱えなくなるが、少なくともある波長のサザナミが出来ることは予測できる。非線形効果のために波長は微妙に変わるし、最終的なパターンもきちんと予測はできないけど、どの程度の大きさの模様ができるか、あるいはできないかという予測は線形の範囲で計算できる。
でも他の部分はめっちゃ面白そうだから買うよ。
ハッ!数式はなんか分かりにくい書き方してあったが、あれはスウシキモドキ・ヒセンケイダマシムシだったのか!?