- 作者: Dan Simmons
- 出版社/メーカー: Gollancz
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: ペーパーバック
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うーーー。7割あたりまでは傑作なんですよ。でも終盤がちょっと。もっとトールキンくらい時間かけて練って書いてくれ。ハイペリオンの筆致でイリアス+指輪物語+ゼラズニイの光の王を描く作品として期待してたので評価が厳しくなる。具体的にはデウス・エクス・マキナ出すぎ。無理やりな展開もちょっと。なんかTV版エヴァンゲリオンを連想しちゃいます。アスカがトーストくわえて遅刻遅刻ーみたいな章もあってそこは気に入ったんですが^^;
前半の素晴らしさについて。ずばりテーマは人間です。文学マニアでとても人間っぽいロボットたち、トロイア戦争を20世紀人の視点で観察するホッケンベリー(たぶんシモンズと同世代)、進んだ文明に甘やかされ文字も読めない未来人が文明を再発見、再構築する過程などを通じてわれわれ自身を一歩離れた立場から見直すことができます。