ものが壊れるわけ

ものが壊れるわけ

ものが壊れるわけ

少し立ち読み。
最近身近な人でニッケルの硫黄による脆化という話でサイエンスに論文が載った方がおられて、マニアックなテーマで載るんだなと思ったけど、実はタイタニック号が沈んだのも硫黄と低温による脆化だというような逸話がこの本には多く載っていて参考になります。あとはプロジェクトマネー取ってくるの大変だよとかいう日常の本音とかも。破壊というのはこの著者のように原子の量子的結合の強さを評価するミクロなレベルから、粒界、転位、不純物といったメゾスケール、さらに亀裂形状から応力拡大係数を決めるマクロなレベルを全て繋がないと議論ができない。それら全てを本書は網羅してるわけじゃないけど、与太話は論文のイントロで broad audience にアピールするネタを書くときに参考になりそう。