[部分ネタバレ開始]かれはほーっと一つ深い息をつきました。「さあ、読み終えただよ。」と、かれはいいました。[部分ネタバレ終了]
本編の最後のパラグラフ、原文だとまた味わいがある。自分で原書読もうという人は以下は見ずに自分で読んだ方がいいでしょう。
[ネタバレ開始]フロドを見送った後:


At last they(サム、メリー、ピピン) rode over the downs and took the East Road, and then Merry andPippin rode on to Buckland; and already they were singing again as they went.But Sam turned to Bywater, and so came back up the Hill, as day was ending oncemore. And he went on, and there was yellow light, and fire within; and theevening meal was ready, and he was expected. And Rose drew him in, and set himin his chair, and put little Elanor upon his lap.He drew a deep breath. - Well, I'm back, - he said.
and がリズム良く繰り返され、だんだん速くなり、最後に深呼吸のあと決めセリフ。壮大なシンフォニーの最後の部分のようで素晴らしいです。[ネタバレ終了]
あと見つけた面白い表現 in 「ホビット庄の掃蕩」&「灰色港」
"Save your breath" / 「息を浪費するなよ」
角笛を吹くサンディマンに対して。"save your breath" には「余計な口出しをするな」という意味もある。
"come home to" / 「肺腑をつく」
[ネタバレ開始]荒れ果てた Bag End を見たフロドとサムの場面。"come home to" は身にこたえる、という意味だけど、もちろん家に帰って来た事とかけている。[ネタバレ終了]
"you're not wanted" /「お前たちには来てもらいたくねえわい。」
"Well, you're wanted anyhow." /「ほほう、ともかくお前には来てもらおうぜ。」
下の wanted は指名手配の方の意味。
"Sharkey's End" / 「シャーキー末路」
この訳は巧い! End の「街路の端」と「最期」の両方の意味をうまく訳してある。
"wonderful sunshine and delicious rain"/「恵光慈雨」
勉強になります。
"a beauty beyond that of mortal summers"/「現世の夏の恵みを超えた」
この夏は immortal な奥方からの贈物だから。
"a good pint of well-earned ale"/「一日の汗を流す一杯のビール」
巧い!!!
"You have so much to enjoy and to be, and to do."/「お前はこれからたくさんのことを楽しみ、立派なものになり、よいことをするんだから」
原文の意味を把握するのにしばらく考えました。よくできた文です。
あと村の衆は "I can't get no satisfaction"みたいな言い方をよくしてます。それにつられてサムも"That's quite enough. I don't want to hearno more. No welcome, no beer, no smoke, and a lot of rules and orc-talk instead."とか言ってて面白いです。

もしかして、アルウェンが旗を織ったのって、ルシエンがマントを作ったのに対応してるのかな?だとしたら、あの黒い旗は髪!?

指輪物語BBC のラジオドラマ 第三話を聞く。
一番面白かったのはグロールフィンデルかな。カラリンコロリンという鈴の音や、ちょっとオカマっぽい声で「ゴーオンヌ!ゴーオンヌ!ノロリム!ノロリム!アスファロス!」と叫ぶとことか。指輪のパロディの "Bored of the Rings" ではこの人は "Garfinkel" になってて、馬は "Anthrax"。今じゃヤバイねただ。
あとはなんといってもサムの「ギルガラドの歌」。rec.games.roguelike.angband の記事で、この歌を死んだ時の効果音にしてるという人を見た。うーん、しぶいかも。