ウソ企画:Lord of the Rings - the fifth age
201X年:ある研究所にてヨーロッパの死火山の鉱脈から採取された金属が分析されていた。。


「馬鹿な!測定ミスじゃないのか?」
「いえ、間違いありません。陽子数79、中性子は200から400の
間でばらついています。金の同位体です。」
「そんなものが安定に存在できる訳がない。未知の力が
核子間に働いてでもいない限りな。」
「しかもこれだけ質量にばらつきがあると、はたして金属結晶
になるかどうかも怪しいですね。」
そして測定の精度を上げるためサンプルを融解させひとつの塊にする試みが行われたが、通常の融点をはるかに越えても融解することはなかった。。

「これも未知の相互作用だというのか。」
核子間の相互作用は依然詳細は不明ですが、原子間ポテンシャルに
ついては近似的な多体相互作用で再現できています。一億個の原子による
シミュレーションによるとCERNの加速器を最大出力で使えばなんとか
液体状態にできるかもしれません。それと安定状態を計算したのですが、
質量の不均一性のため特異な構造を取るようです。表面にまるで文字のような
凹凸がでるのです。まだ原子数が小さくてはっきりとは分からないのですが。」
「よし、CERNに最大出力での使用を申請してくれ。それでも
駄目ならお手上げだ。」
.....

加速器の出力上昇中。まもなく予定の強度に達します。」
「サンプル、融解を始めました。」
「警告:温度異常 測定機器は全て機能停止しました」
「なんだ?!」
「ポテンシャルエネルギーの見積もりが間違っていたようです!
エネルギー障壁を越えて安定な状態に移行した場合のエネルギー差は
核反応の100倍はあります!」
「実験中止!サンプルを冷却!」
「無理です!連鎖反応が起こっています!止められません!」
閃光、キノコ雲。。。
クレーターの中心には金の指輪、その表面には文字が現れていた。。。
ash nazg duRbatuluuk ...