ベイリー読むと書いてたけどグレッグ・イーガンの『祈りの海』ISBN:4150113378 【アマゾン】に変更。まだ二篇読んだだけだけど、いやー骨がありますね。「百光年日記」では因果律と時の矢、「ミトコンドリアイブ」はミトコンドリアと量子論などを考えさせられ、頭を使います。自分的には、「ミトコンドリアイブ」は無知な政治屋に予算を左右される科学者の逆襲という感じがしました。作中の理論は「と」なんだけど、それを信用する奴らを皮肉ってる感じ。あと「百光年日記」の、量子論と時間反転対称性って話はちょっと考えさせられた。「波束の収束」って時間を逆回しにしたら明らかに変じゃないかな?そもそも波束の収束のプロセスが物理的にどう記述されるか自分は良く分かってないからなぁ。でも熱死のあとに宇宙が収縮して時間が逆に流れるって説は自分的にはなんかイヤだ。時間反転の対称性もだけど、そもそも時間を実数としてとらえることが自明じゃないことなんじゃないかと漠然と思っている今日このごろ。