Canon EOS Kiss X5+Tamron SP AF90
- ストロボ:絞り優先モードF11〜F13、露光1/200固定、ストロボ+2、ケンコー影とり、ISO-AUTO
- 自然光:マニュアルモードでF8〜F16、露光1/125〜1/1000、ISO-AUTO
クリックで拡大。★は初見。
注意: 上高地一帯は国立公園特別保護地区で、虫などを捕獲すると罰金50万 or 懲役半年。特にオオイチモンジを捕獲すると新聞沙汰です。
前回の記事で「8, 12 と来たから次は10」と半分冗談で書きました。本州のいくつかの産地では既に終わっているので。しかし「季節が遅い上高地ならどうだ」と考え始め、いろいろ副産物を考えている内に上高地の雄大な自然とか、高山の花畑のハクサンフウロに飛来するトホシハナカミキリとか、河畔のドロノキに飛来するトホシカミキリとかのイメージを頭から追い出すことが出来なくなりました。さっそく足を検討しますが、今週から本格的にシーズンインということで夜行バスも夜行電車も満席。諦めずWEBサイトで夜行バスの空きをチェックしていたら幸運にも数日前に空席が!早速足と宿を確保して行ってきました。
メインターゲットは6月の北海道で悪天候のため発見できなかったカミキリ、トホシ、トホシハナ、ホクチチビハナ、クロハナなどの氷河期遺存種。氷河期後の温暖化により北と上に追いやられたカミキリ達です。その関係で、北海道では平地でも簡単に見られますが本州では標高が高くないとダメ。そうした事情で6月の北海道遠征ではそれらをお手軽に一挙撮影と行きたかったのですが未達。
例えば北海道でトホシハナカミキリは排気ガスにたなびく路傍のハナウドで簡単に見つけられますが、本州では2200m以上の高山帯の花畑のハクサンフウロにいるのが定番となっています。撮影は大変ですが、写真の見栄えは断然上となります。
最近は富士や菩薩で初見の種数を稼いできましたが、これらの場所は自然環境としてはカニカマのようなもの。「本物のタラバガニにむしゃぶりつきてぇ〜!」という俺を含む老若男女を満載したバス三台が一路、夜の中央高速を進みます。
SA灯火
勝手知ったる談合坂SA休憩で2つのトイレとその横の灯火、GSを駆け足でチェック。収穫無し。
諏訪湖SAではいつもGSの蛾がすごいけど、今回はいない。スタンドのおっちゃんにLEDに変えたのか聞いたけど変えてないとのこと。虫を探してると言うと、灯火に来たカブトとコクワを見せてくれた。
05:30 現地着
経験上、この時期はセリやハナウドがそこらじゅうで満開で、夜明けでもピドニアが集まっている。またバス停近くの売店の灯火でチャイロヒメコブハナを見つけたことがある(帰る時に、店のおっちゃんが夕方シューしまくってるの見たので今後はダメだろう)。本日のポイントはガチ登山ルートの途中にあり、朝一はガチな人たちで混むので一時間ほど河童橋周辺で灯火とピドチェック。
06:30 登山開始
目指すはD小屋。標高差700mで高山帯に到達できるお得なルート。小屋の先は三点支持が続き、素人が間違って行っちゃうと冗談じゃなく死ぬので注意。
道中でハナウド、セリがあちこちで満開、ピドニアも多いのでチェックしながらだと時間がかかる。
オオバヤシヒメハナカミキリ★
西のほう限定種。正中線基部で黒紋が薄いのでハクサンシラネと区別できる
フイリヒメハナカミキリ★
帰りの電車で写真を見返してて、「あ〜!フイリ撮ってんじゃん!」。撮影時は気がつかなかった。何だと思ってたんだろう。いやしかし、ナナカマドも背景としていいね。
御嶽山大決戦の目標を前倒しで一つクリア。
T沢へ
ガレ場のマーキングに沿って歩きます。一般登山ルートから横に逸れるルート。花畑まではガレ場を歩いた経験のある人なら安全。ずっと先は超難所だけど虫が目的なら行く必要なし。
「ガレ場って何?」という人は落石で人を怪我させるかもしれないのでご遠慮願います。今年行きたい人は、7月中に塩水橋から丹沢山へ登って練習して下さい。ネキ3種、コブ2種を狙えます。熱中症とヒルにマジ注意
ハクサンフウロ
群落までは15分ほど。実はここは高山蝶のポイントで訪れる蝶屋は多い。あいにく曇りで風が強い。ハナカミキリには厳しい状況なれど、、、
別個体
そこかしこで5個体ほど確認。よかった〜天候あんまり関係ないんだ。
ところで現地でお会いした蝶屋さんは「え?トホシハナ?どこでもいるよね」とのこと。高山蝶狙いで2500級の山に通ってる方にしてみればハクサンフウロにトホシハナというのは「杉にヒメスギ」くらい良くある組み合わせのようだ。ここは一発、カミキリ撮り専は蝶屋を見習って根性入れて標高上げないといけませんね。
撤収
しばらくして小雨が降り始め。小屋に戻る頃には本降り。よかった〜ギリギリで高山らしい初見三種を撮影できた。下山中は雨の中、覚えたてのコマガタケスグリでミヤマドウボソを探すもNULL。またいい感じの倒木もあったけど雨ではどうしようもなし。
下山して、食事は全てカロメのつもりだったけどご祝儀にホテルでビーフカレーを食べて雨が止むのを待って、宿に向かう。途中で中州に渡り倒木を探すも、いい感じのは発見できず。
宿
明神の嘉門次小屋に宿泊。一人でカロメ食べるのも変なので夕食付きに。おいしかった。相部屋で同室したお二人はなんと蝶屋さんと判明。就寝まで虫談義に花が咲いたのでした。色々と教えて頂きありがとうございます。
風呂はシャワーがないので泡切れのいいシャンプーとボディソープなどを持参したほうがよかった。
二日目に続く http://d.hatena.ne.jp/ita/20150719/p2
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