新旧ドメルとフレッチャー

戦闘機、急降下爆撃機雷撃機の編成で艦船を攻撃するというのは太平洋戦争の話で、旧ヤマトのドメルの攻撃はそれを踏襲している。

大戦中の話

一番攻撃力があるのは雷撃機。魚雷が一発あたれば駆逐艦なら真っ二つになって沈む。しかし800kg以上の重い魚雷を抱えて低空を一直線に敵艦に向かう必要があり、落とされる確率も多い。魚雷投下を見てから回避しても十分間に合うので、両舷から同時に攻撃して挟み撃ちにするのが基本。
急降下爆撃機は250kg程度の爆弾を急角度で降下しながら投下する。威力は魚雷には劣るけど撃墜されにくい。
この二種類の攻撃を同時に行えば防御が分散され最大の効果を上げると考えられる。また爆弾や魚雷を積んでると運動性能が悪いのでこれを戦闘機で護衛する。日本はこの同時攻撃に拘りすぎた部分がある。
一方でミッドウェイ海戦時の米機動部隊を指揮するフレッチャーは早さを優先したため戦闘機、雷撃機爆撃機さみだれ式に日本の機動部隊に到達。米軍にとって運悪く、一番どんくさい雷撃機が最初に到着したので護衛の零戦の集中攻撃で全滅した。日本にとって悪いことに零戦の無線は雑音が多く使い物にならなかったため、実際は使われなかった。そのため全体を指揮する仕組みがなかったので上空の護衛が空いてしまい、上空に飛来した急降下爆撃機に対応できなかった。多数の爆弾が三隻の空母に命中、これでほぼ勝負がついた。

旧作ドメル

まず戦闘機で攻撃、護衛の戦闘機を引き離している。しかし戦闘機で戦艦を攻撃しても屁でもないから、古代らは相手せずに艦の周りにいればよかったはず。まあなんか事情があったんだろう。
戦闘機がいなくなったところで急降下爆撃機を瞬間物質移送機で上空に転送、攻撃。これで多数の爆弾が命中。一方向に逃げてまた戦闘機を引き付ける。
今度は雷撃機をまた戦闘機のいないエリアへ移送、これも多数の命中弾を得る。
同時に移送したら同じエリアにしか移送できないので、時間差と空間差で攻撃して成功したというのはフレッチャーの例に重なる。

新作ドメル

映画パンフでは空母部隊は寄せ集め部隊で、雷撃機なんかもミサイルが発達してお蔵入りになってたのを使ったと書いてある。一番いいのは魚雷をそのままヤマト内部に移送すれば簡単だけど、そこまでの精度がないから最後の調節を行う「発射装置」として使ってるのかもしれない。飛行機というよりも。
でもそれだと護衛の戦闘機がいてもいなくても、あまり変わらないかも。すぐに発射して逃げればいいから。
で旧作同様、爆撃と雷撃を時間差空間差で成功させる。でもドリルミサイルでとどめ刺したと思ってるので雷撃はおまけっぽかったね。
あとドリルミサイルで波動砲を封じて砲撃を仕掛けるっていう旧作の説明はなかった気が。

飛行機

宇宙でドッグファイトだと、いちいち姿勢制御の噴射してやるんで飛行機っぽくないんですよね。今回は大気がある?っぽくて通常の空力的なドッグファイトでかっこよかった。たまに宇宙機っぽいトリッキーな挙動もしたりしてそこもかっこよかった。