茶緑系ナガタマムシの同定

最近ナガタマの写真を撮っても同定が難しく、保育社の図鑑でも記述が短くてよくわからなかったり。
検索したらアジアのナガタマに関する論文をWEBで公開してる人を発見。ありがたい。図鑑の記述とあわせて同定が面倒な茶緑系のポイントをまとめてみます。

資料

prehumeral keelというのが内側隆線らしい。この用語を検索してもナガタマ関連の論文しか出てこない。逆に同定ポイントをググルときに使える。
[H]はオオウグイスについて日本の亜種(igai)は大陸に比べて色が若干薄く内側隆線が弱いとしているけど、Jendekさんは違いは認められないとしている。大陸の基亜種についての同定法は[J]になく、元の論文を参照とある(でもロシア語)。igaiについての論文を探したほうがよさそう。

頭部

  • クワ(komareki) [H] 複眼の内縁は波曲しながら(意味が分からない)下方へやや収斂。頭楯は触覚孔間で幅と長さがほぼ同長(よくわからない)。[J]vertex(額のとこ)に特徴的な細かい長い区切りとmicrosculpture
  • シラケ(pilosovittatus)
  • ウグイス(tempestivus) [J]額(vertex)に溝。
  • オオウグイス(asiaticus)[H]複眼の内縁は波曲。

  • クワ(komareki) [H]内側隆線は軽く湾曲し、中央付近まで達するが側隆線に結合しない [J]前胸中央のへこみは浅いが明確、中央で狭い。内側隆線は鋭く長く横に曲がる
  • シラケ(pilosovittatus) [H]内側隆線は長く、波曲しながら前角に達する。[J]前胸は中央が左右より盛り上がる。前縁が丸く前に出る。側はほぼ平行。基部で内側に湾曲。中央に窪み、前方では浅い。内側隆線は前角に達し、基部では鋭く、上に上昇、前方では弱い。
  • ウグイス(tempestivus) [H]内側隆線は強く波曲し長いが形状の変化が多い[J]前胸は前半分で幅が一番広い。両側は基部で内側へ強く湾曲。後ろの角は明らかに鋭角。内側隆線は強く上昇、中央より後ろでで側隆線に結合
  • オオウグイス(asiaticus)[H]内側隆線は弧状に湾曲し中央付近で側隆線に結合。

上翅、腹

  • クワ(komareki) [H]毛斑を持たない[J]銅ブロンズ、絹の光沢。白い短毛、時に会合部にのみ。先端はそれぞれ丸い。尾の先端が丸い
  • シラケ(pilosovittatus)[H]側縁部と会合部を除き銀灰色毛でおおわれる。[J]茶緑、白い微毛、last abdomial ventrite先端丸い
  • ウグイス(tempestivus) [H]毛班なし、尾節板先端は丸い[J]緑か茶緑、時に二色。白い短毛。先端はそれぞれ丸い。
  • オオウグイス(asiaticus)[H]側縁部を除き一様に銀灰色毛でおおわれる。尾節板先端は後方へ突出

クワ

Agrilus komareki クワナガタマムシ

シラケ、同一個体

等倍程度だと角度や光源によって毛が見えたり見えなかったり
シラケナガタマムシ?
シラケナガタマムシ?

ウグイス、同一個体

ウグイスナガタマムシ
ウグイスナガタマムシ

オオウグイス?同一個体

等倍程度だと角度や光源によって毛が見えたり見えなかったり
オオウグイスナガタマムシ?
オオウグイスナガタマムシ?

あとで

ロニノ
アサギ
ブドウ
ツヤケシ
ホソアシ
ネムノキ(subrobustus)
[H]側縁部は平圧されず、内側隆線は軽く湾曲し短く側隆線に結合しない
[H]白色の短毛でおおわれるが、おおわれ方には変化が多い
[J]体は紡錘型、緑、オリーブ、ブロンズ、ツヤあり。
[J]額に溝、両側に螺旋模様
[J]基部で広く先細り、側はほぼ直線。前内側の