理系マニア向け

スピンネットワーク理論とひも理論

両方とも実在の理論。スピンネットワーク理論はイーガンの短篇 "Planck Dive" にて詳しく扱われている。→こちらで読めます http://www.netspace.net.au/~gregegan/PLANCK/Planck.html
抄訳

ヴィクラムは二人の間の空間にファインマン図形を描いた。「もし時空があらかじめ与えられているなら、回転対称性プラス量子力学によって粒子のスピンを扱う一連のルールを得ることができる。ペンローズはこれをひっくりかえして、そのようなスピンのルールに従うならば「二つの方向間の角度」という概念を一からまるごと構築することが出来ることを示した。一定の合計スピンを持った粒子系が電子を他の系に投げ、第一の系のスピンが減少する過程を考える。 二つのスピンベクトル間の角度が分かれば、第二の系のスピンが減少するのでなく増加するという確率を計算することができる。しかし「角度」という概念がまだ存在しない場合、逆向きに理論を展開し第二のスピンが増加するようなネットワーク全てを調べることで得られる確率を使って角度を定義することができる。

二つのスピン、てのが具体的にはどれとどれか自分はよく分かりませんが。図で書くとこういう感じ。J1 と J4 のことか?

系1   系2
↓J1   ↓J4
├〜〜→〜┤
↓J2 J3 ↓J5

各リンクにSzの値を置き、各ノードでクレブシュ・ゴルダン係数を計算し掛け合わせる
スピンネットワーク参考URL

ひも理論は四次元の時空各点にプランク長ほどの大きさの6つの空間次元の自由度を加えて(プランク長くらい移動するともとの場所にもどる空間)、その小さい6次元空間に巻き付いている小さなひもの振動として素粒子を表す話。
ひも理論参考URL: http://superstringtheory.com/

仮想粒子

量子スケールでは、素粒子の動きはあらゆる可能な運動が「量子的に重ね合わせ」されたものになっている。その中には運動の途中で素粒子が別の粒子を生み出し後でそれを吸収するような過程や、そのような粒子の生成・消滅をなんども繰り返す過程などが含まれている。そうやって生成・消滅する粒子は実際には観測されないので「仮想粒子」と呼ばれる。